小さい会社はやめとけ？の理由と後悔しない為の判断基準は？

小さい会社というと、「不安」「給料が安い」「ブラック」という言葉がつい頭をよぎり、よく「小さい会社はやめとけ」とも言われます。

ただ、それだけが理由で小さい会社を避けるのは勿体ないですね。

特にクリエイティブ系だと小さい会社の方が多数存在します。

実際ボクも小さい会社を何社も経験しています。

小さい会社の中でも魅力ある会社はありますし、やり甲斐がある会社もあります。

そこで今回小さい会社への転職を悩んでいる人へ、「やめとけ」と思われる理由と小さい会社に向いている人、向いていない人の判断基準を紹介します。

小さい会社はやめとけと言われる理由

結論から言うと「小さい会社はやめとけ」と言われるのは、以下の理由があるからです。

ざっと挙げてこれだけあるので、「小さい会社はやめとけ」と言われるのも仕方がないかもしれませんね。

ひとつひとつ見てみると、

給与、昇給が少ない

小さい会社は、資金に余裕がないため比較的給与は少なく設定されています。

また、昇給や賞与も期待できるほど貰えない可能性も高いです。

2024（令和6）年の厚生労働省の調査では、男性の場合、大企業で約40万円、中企業で約36万円、小企業で約32万円の差があります。

引用：企業規模別にみた平均的な賃金は？｜生活基盤の安定を図る生活設計｜ひと目でわかる生活設計情報｜公益財団法人　生命保険文化センター

将来的な安定を求める人にとっては、小さい会社を選択するのは悩ましい所ですね。

福利厚生が整ってない

福利厚生は、小さい会社では未整備な所が多いです。

住宅手当、通勤手当など以前に比べれば改善されている会社も多いですが、未だ待遇面では不満を抱きやすいのが現実です。

倒産のリスクが高い

小さい会社は経営基盤が弱く、外部環境の変化に影響されやすい特徴があります。

中小企業庁のデータによると、小さい会社は平均して1年で約3割、3～5年で4～6割が廃業に追い込まれています。

引用：中小企業の過酷な生存率…3年以内に「潰れる会社、潰れない会社」の決定的差 | ゴールドオンライン

長く働ける保証がない点は大きな不安材料といえるでしょうね。

人間関係の逃げ場がない

小さい会社は従業員数が少ないので、人間関係は密になります。

そのため社長や上司と合わないと、職場で逃げ場がなくなり苦痛でストレスが溜まる可能性が高くなります。

大企業のように部署異動ができない事が多いため、一度こじれると解決が難しくなってしまうのがデメリットです。

社会的信用の低さ

小さい会社は社歴や財務基盤が弱いため、社会的信用性が大企業よりも低くなります。

有名な企業と名も知られていない小さな会社であれば、当然有名な企業の方を信用しますよね。

信頼が重要なクレジットカードや住宅ローンの審査では不利になるケースも多く、ライフプランに影響を及ぼす可能性も出てきます。

私生活においても勤務先が知らない会社だと相手から不安がられるのも無理のない話です。

将来性が見えにくい

小さい会社は成長余地がある一方で、長期的なキャリアプランを描きにくいのも事実です。

突然会社がなくなる可能性もありますし、昇給・賞与への不安、業績によっては最悪の場合リストラもあり得ます。

実際、以前ボクの同僚も「倒産したので転職してきた」という人もいました。

キャリアアップや出来るだけ長く勤めたい人にとっては、慎重にならざるを得ないでしょう。

「小さい会社はやめとけ」と言われるのは、給与や福利厚生の低さ、倒産リスク、信用力の弱さなど働くうえでの不安要素が多すぎるからです。

次に、小さい会社に仮に入社した場合のリスクについて説明します。

これも重要なのでチェックしておきましょう。

小さい会社で働く時のリスクは

小さい会社に入社すると、やる気や意欲があっても思わぬ不安に直面することがあります。

ここでは代表的なリスクを整理して説明します。

人間関係のトラブルが発生しやすい

上でも挙げましたが、小さい会社は従業員が少ないので人間関係がとても重要になってきます。

例えば以下のようなリスクが起きてしまいます。

• 少人数のため、人間関係が密接になりやすい
• 派閥や内輪のルールができやすい
• 上司や経営者との相性が悪いと逃げ場がない
• 相談できる人が少なく、孤立しやすい

更には、小さい会社ではよくある重役が家族（親族）で占められている家族経営の会社では、新しい社員が意見を言いづらい環境にあります。

そういった会社の上司と一度仲が悪くなったら、なかなか修復は難しくなってしまいます。

小さい会社では人間関係には最新の注意を払う必要があります。

経営の安定性が低い

小さい会社は資金力が弱く、景気や取引先の影響を強く受けやすい特徴があります。

その特徴として

• 売上が安定せず、毎年赤字を計上している
• 特定の取引先に依存しすぎている
• 経営者の独断で方針が頻繁に変わる
• 給与遅配やリストラの実績がある

例えば、クリエイティブ系でもよくある売上の大半を1社の取引先に頼っている会社では、万が一契約が切れてしまうと経営難に陥ってしまいます。

ボクが以前勤めていた会社でもその一社の取引次第で業績が変動していたので、不安定な状況が続いてました。

小さな会社ではこういったリスクと隣り合わせなので、注意が必要です。

ブラック企業に遭遇する可能性が高い

小さい会社や零細企業の中には、法令を守らないブラック企業が多く存在します。

ブラックな主な例として

• 長時間労働が当たり前
• 残業代が支払われない
• 有給休暇が取れない
• 法令違反の体質が残っている

が挙げられます。

社員数が少なく十分な教育ができない会社も多いので、必然的に長時間労働になったり、休日出勤などが起こりやすくなってしまいます。

下の意見も通りにくいので法律が守られなかったり、法令違反などを指摘する者がいなかったりします。

ボクも小さい会社で働くことが多かったためブラックな会社によく遭遇しました。

「小さい会社はやめとけ」と言われるのも当然かもしれません。

パワハラへの意識が低い

小さい会社では、パワハラへの意識が低く、対策が整っていない所が多く存在します。

小さい会社の場合、パワハラに対して

• パワハラの相談窓口がない
• 部署移動がなく、逃げ場がない
• 経営者自身がパワハラをする場合もある

というリスクがあります。

小さい会社の場合、ワンマン経営の会社も多いので少しでも自分の思い通りにならないとパワハラに直結しやすくなります。

また指摘する人もいないので、パワハラが横行する可能性も高くなります。

人間関係の悪化からパワハラに繋がる事もあるので、入社前に入念な調査が必要です。

転職会議やエンゲージ会社の評判などの会社の口コミにはパワハラの例も挙がっているので、気になる会社は事前にチェックしておきましょう。

小さい会社にはこのようなリスクはつきものです。

もちろん中にはリスクが少ない会社もありますが、気になる会社は入社前に調査することで後悔を減らすことができますよ。

今までは、小さい会社の悪い面ばかりを紹介してきましたが次にメリットも紹介します。

小さい会社でも当然メリットはありますからね。

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逆に小さい会社で働くことのメリット・強みはあるの？

「小さい会社はやめとけ」と言われることも多いですが、実際には大企業にはない良さもあります。

ここでは、小さい会社で働く際のメリットを紹介します。

メリットと強みは6つ

昇進・昇給のチャンスが多い

「あれ？やめとけの所では少ないと書いてるけど」と思う方もいるかもしれませんが、小さい会社の場合は業績に左右されやすく、業績が良く、自分の頑張り次第では大企業よりも昇進・昇給のチャンス多い場合もあります。

本人の成果が給与や昇進に直結しやすいのです。

大企業だと成果より年功序列が重視される会社も多いのですが、小さな会社では結果がすぐに評価されやすいのも事実です。

幅広い色んな経験ができる

小さい会社は少人数で仕事を受け持つことが多いので、専門外の仕事を担当する場合もあります。

大企業では一人ひとりの役割が明確に決まっていますが、逆に小さい会社では多様な経験が積めるというメリットがあります。

• 営業・企画・経理など様々な業務に携われる
• 人手不足だからこそ新しいことに挑戦できる
• 幅広いスキルを短期間で身につけられる

専門外の仕事を担当する事で幅広く仕事に携われますし、自分の意外な才能が発見できるかもしれません。

将来的にキャリアアップを考える人にとっては大きな武器になるので、この経験は貴重になってきます。

裁量権が大きく自分が働きたいように働ける

大企業とは違い小さい会社では、仕事に対して自分の判断で動ける自由度が高いのが特徴です。

大企業では上司の承認、会社の規定に縛られがちですが、小さい会社では自分の考えを仕事に反映させやすくなります。

個人の意見や提案が通りやすいので、責任は重くなりますが仕事に対するやりがいは強く感じられます。

当然、個人が成長する機会も多くなるので短期間での経験も積めます。

ただし、大企業に比べてサポート・教育体制は整ってないので主体的な学びや行動は重要になってきます。

• 自分の意見や提案が通りやすい
• 重要な決定に関わる機会がある
• 成功すれば大きな実績として残る

成果が見えやすく達成感を感じやすい

小さい会社では、自分の行動で会社に影響を与えることもあります。

人数が少ない分、一人の働きが成果に直結するからです。

「自分の行動で会社の業績に繋がった」など、大企業では感じ取れない達成感を得る事ができます。

具体的な達成感は

• 自分が作った広告でお客様が増える
• 提案した案がすぐに取り入れられる
• 小さな工夫で業務が楽になる

といったような達成感が得られます。

やりがいもあり、スキルアップにも繋がります。

成長のスピードも実感できますね。

人間関係が親密になりやすく、助け合いやすい

会社にもよりますが人間関係が良好だと逆に親密になりやすく、お互いを助け合いたくなります。

人間関係が良好であれば

• 社員数が少ないため、顔を知っている人ばかり
• 上下関係よりもチームワークが重視される
• 困ったときにすぐ相談できる環境

もちろん人間関係が合わないと逃げ場が少ないというリスクはありますが、人間関係が良好であれば大企業よりも仕事はしやすく、良いパフォーマンスを発揮できます。

将来フリーランスにも活かせるスキルが身に付く

小さい会社で幅広い仕事を経験すると、将来自分一人で働く時にも役立ちます。

色々な経験をしていると、独立に活かせる力が身に付いています。

例えば、

• 仕事の計画を立てる力
• お客様とのやり取りを進める力
• 自分で工夫しながら成果を出す力
• お金や時間を管理する力

これらは全て、小さい会社で働く中で自然と学べます。

大企業では仕事が完全に分担されているので、自分の担当以外の仕事に触れる事ができません。

よって、独立後困ってしまうこともあります。

小さい会社で色んな経験を積んでスキルを身につけておくと、将来フリーランスとして働く際に、大きな助けにもなります。

小さい会社はリスクやデメリットもありますが、大企業にはない魅力も数多く存在します。

上に挙げたようなメリットや強みは、小さい会社でしか得られない物ばかりです。

では、小さい会社に向いている人・向いてない人の判断基準は何なんでしょうか？

小さい会社に向いている人・向いてない人は？

小さい会社には、もちろん向いている人も向いてない人もいます。

ここでは向いている人・向いてない人の判断基準を紹介します。

小さい会社に向いている人

小さい会社で働くのに向いている人は、幅広い経験を楽しめる人です。

小さい会社は一人あたりの仕事の役割が広く、柔軟な行動が求められます。

なので、専門以外の仕事に対してストレスやプレッシャーを感じてしまうのであれば向いてないかもしれません。

簡単に特徴をまとめると、

自己成長を求める人

• 営業や企画など多くの仕事を経験できるため、自分の力を高めやすい
• 「成長の幅を広げたい」と考える人にはぴったり

好奇心が強い人

• 決められたこと以外にも積極的に挑戦できる姿勢が必要
• 「覚えるのが好き」という人は力を伸ばせる

社長や仲間との距離を楽しめる人

• 小さい会社では経営者と近い距離で働ける
• 社長の方針を理解し、一緒に走ることを楽しめる人

小さい会社に向いていない人

一方で、向いていない人は安定性や会社の制度・規則を重視する人です。

小さい会社には、大企業ほどの整った仕組みや保証が少ないので、安定を求めたり専門的な仕事に集中したい人には大企業が適しているでしょう。

向いてない人の特徴は

安定性を第一に考える人

• 給与や福利厚生が整っていると安心
• 「家族を支えるために安定を求めたい人」にとってリスクは小さい方がいい

決まった作業だけをしたい人

• マニュアルや細かい指示があるので、安心できる
• 「指示待ち型」でもいい

失敗を極端に恐れる人

• 挑戦や失敗から学ぶ姿勢を楽しめない人
• 自分自身の判断に自信がない、自分で判断しにくい

小さい会社は、成長意欲が高く挑戦を楽しめる人には良い環境です。

ただ、安定性が最優先という人にとっては、「小さい会社はやめとけ」と言われてしまうのも無理はありません。

転職前に自分の適性をしっかり見極めるのが必要ですね。

適性を見極め、自分は小さい会社に合っていると思っていても注意すべき点はあります。

入社前にチェックしておきましょう。

小さい会社を選ぶときに注意すべき4つのポイント

小さい会社に入社する際は、リスクを避けるための判断材料を押さえる必要があります。

大企業のように仕組みが整っていない場合が多く、後悔しないためには事前の情報収集が欠かせません。

ここでは特に重要な4つのポイントを解説します。

働き方の仕組みが整っているか

小さい会社では、就業規則や休日、福利厚生が明確でないケースが少なくありません。

規則や会社のルールが曖昧だと、残業や休日取得でトラブルになりやすいです。

例えば、以下の様な事は確認しておきましょう。

• 就業規則の有無を確認する
• 休暇制度が使いやすいかチェックする
• 実際に社員が有休を取っているかを調べる

更に口コミを調べることで会社の仕組みもわかりますし、仕組みが曖昧・微妙であれば、入りたいと思っても避けた方がいいかもしれません。

給料や昇給の仕組み

小さい会社にありがちなのが「給料や昇給の仕組みが不透明」だということ。

昇給が社長の気分次第、というようなケースも存在します。

仕事していく上で給料は一番気になる所。

気になる会社でも給料や昇給が不透明だと、やはり敬遠せざるを得ません。

小さい会社だからこそ、金銭面の仕組みはしっかり確認することが大切ですね。

人間関係や会社の雰囲気

再三言ってるように、特に小さい会社では人間関係で働きやすさが変わってきます。

社長や上司との距離が近く、相性が悪いと毎日がしんどくなる可能性があります。

調べる方法としては、

• 面接や見学で雰囲気を感じ取る
• 社員の口コミを確認する
• 長く勤めている社員が多いかを確認する

入社してすぐ人間関係や会社の雰囲気が悪いと、後悔してしまい出社したくなくなってしまいます。

良好な雰囲気なら働きやすいですが、逆に悪いと逃げ場がないのも小さい会社の特徴です。

仕事の内容や負担の重さ

専門外の仕事など、多くの仕事が任せられる可能性がある小さい会社。

ただ許容量以上の仕事を任せられると、自分自身の負担が重くなってしまいます。

「小さい会社に入ったら何でもやらされてしんどい」という声もよく見られます。

逆に、幅広い経験を得られるという点では成長の機会にもなります。

自分がどちらに向いているのか見極めてから、小さい会社を選ぶようにしましょう。

小さい会社に転職したいならエージェントを活用しましょう

最後に、小さい会社への転職を決断したら、転職エージェントを活用しましょう。

小さい会社は、求人が公開されにくかったり、職場の実態が分かりにくかったりする場合があります。

こうした不安を解消し、失敗を減らすには転職エージェントを利用するのが有効だからです。

その具体的な理由を詳しく説明します。

転職エージェントを相談すべき理由

転職エージェントを活用すると、自分だけでは得られない情報や支援を受けられます。

特に小さい会社は「求人票に出ない採用」が多いため、情報を持つエージェントに相談する価値があります。

企業の内情や雰囲気を知れる

求人票だけでは伝わらない、働きやすさや人間関係まで確認できます。

非公開求人を紹介してもらえる

広告に出ていない小さい会社の求人を見つけられる可能性があります。

面接や書類作成を支援してもらえる

小さい会社は即戦力を求めることが多いため、事前の準備が大切です。

転職活動をスムーズに進められる

小さい会社は採用枠が少なく、ライバルも多い傾向があります。

よって、無理なくスムーズに転職活動を進めるためにはエージェントの利用が不可欠です。

更にエージェントを利用することで、次のような支援を無料で受けられます。

• 書類選考の通過率を上げる添削サポート
• 面接で好印象を与える練習
• 給料や条件の交渉を代行

こうした支援を受けることで、自分だけで進めるよりも転職成功の可能性も高まります。

また、小さい会社を狙うなら、複数のエージェントを使うと選択肢が広がります。

こちらのページではおすすめの転職エージェントを紹介しています。

利用してみましょう。

転職エージェントを上手に活用することで、転職の際の不安を大きく減らせます。

専門家の力を借りながら、自分に合った会社を選分のも手ですよ。

まとめ

小さい会社はやめとけと言われるのは、以下のような不安があるからです。
 

ただ一方でやりがいや成長の機会がメリットとして挙がります。

安定を求めるか、やりがいを求めるかで選ぶ会社も変わってくるでしょう。

それを踏まえ、転職を考える際は「小さい会社はやめとけ」と言われる理由を理解したうえで、慎重に選ぶことが大切です。